仕事のはなし

データの取り扱いを間違えなければ、そこには全てが現れる

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ここに、とある小さなレストランがあるとします。
こじんまりとした、夫婦二人で切り盛りするようなお店。

このお店…味の評判はすこぶる良く、
夫婦経営者の人柄も問題ありません。

一生懸命に働きますし、
笑顔の接客も絶やすことはありません。

しかし…

某グルメサイトに掲載してみたところ
約60%の人が「愛想が悪い」「料理が出てくるまでが遅い」と
かなり辛辣な評価を下しておりました。

しかも、お店の経営も
聞けば想定利益の55%しかクリア出来ていないという…。

 

小さなお店。
平日はほとんど空席が目立つ。
笑顔や接客は気を付けているのに、6割が低評価。

 

(一部脚色しておりますが)
こんな状況で相談を受けました。

 

でも、各種資料を読み解いていくうちに
当たり前の状況が見えてくるんですね。

データはすべてを物語っていました。

ちょっと面白いケースだったので
数字や内容をわかりやすく調整して、ご紹介します。

 

たとえばこのお店、30人も入れば満席になるような
小さなお店だと想定します。

1週間の流れを見てみると、
毎週月曜日が定休日。

満席になるのは、
花金と翌日が休みな土曜日くらい。

 

おおよそのお客様の数を見てみると
(数値はわかりやすく調整しています)

月曜日 休み
火曜日 5人
水曜日 10人
木曜日 10人
金曜日 30人 満員御礼
土曜日 30人 満員御礼
日曜日 15人

週6日フルでお客様が来たとしたら
30人 × 6日 = 180人。

 

今現在、一週間で100人しかお客様が来ていないので
全体の55%しか達成できていない。

これは数値どおりです。

ではなぜ6割ものお客さんが、
オーナー夫妻の接客に不満を抱いたのか…

 

このお店、やはり週に2日程度しか満席にならないので
どうしても金曜日と土曜日のピーク時には
オーナー夫妻も笑顔が出にくくなっているかも…とのお話。

つまり、その2日間はお客様の注文をさばくのに精いっぱいで
なかなか接客まで気がまわらない可能性もあると。

そういうお話でした。

 

再度1週間の集客の流れをみてみますと、

金曜と土曜の2日間で、60人のお客様。
これは全体の6割…つまり、ピーク時だけ接客が不安要素であっても
それは全体の6割ものお客様を対応しているということ。

つまり、これは不思議でもなんでもないんですね。

 

データは基本的に全てを物語ります。
そこに理由が必ず隠れています。

 

たとえば、もうひとつ面白い簡単な話。

≪2月よりも、3月の方が1割も売上が上がった!≫
と喜んで報告してくださるクライアントさんがいらっしゃいました。

ですが…

2月は基本的に28日あります。
3月は31日存在します。

その差は、たった3日間だと思うかもしれません。
ですが、実は約10%も違うんですよ?

2月は、3月よりも1割も稼働日が少なくなります。
つまり10%の売り上げ変動はあたりまえなんですね^^;

 

≪データを鵜呑みにするな≫と、よく聞きますが、
これはデータを信用するなという意味ではなく
データの取り扱い方を間違えるなとうこと。

たとえば、今後5年間の事業計画を練る時に
過去3年程度のデータを分析しても意味がないということ。

すくなくとも同年数、出来れば3倍程度のデータは
分析しないとなりません。

これが≪データを鵜呑みにするな≫の本当の意味です。

 

新興ショップが立ち上がり、1年経過した時点で
「データの蓄積は出来ています。分析をお願いします」と
依頼が来ることもありますが…

まず、起動初年のデータは、ほぼ何の役にもたたないと
思ってくださったほうがいいですね。

利用価値があるとすれば、年間を通しての大まかな動きを
従業員が体で感じるための目安でしょう。

2年目のデータが蓄積されて、
3年目のデータが蓄積されて…
「昨対比」が出来るようになってからが初めて勝負が始まります。

 

石の上にも3年。
まずは、3年頑張らないと何も語れない…。

昔からその感覚は変わりないですね。

 

ま、データはすべてを物語りますが
その数値を適切に分析するには、ある程度の注意が必要です。

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