大掛かりなセミナーが多くなってきて、≪複数の講師を揃えたセミナー≫ってのもよく見ます。でもねぇ…微妙にわかってない気がするなぁ。
たとえば、5人の講師でセミナーを開催するとします。
よくある勘違いセミナーは、以下のようなもの。
A。【一流ドライバーが教える、普段は聴けない運転テクニック】
・路線バス運転手
・観光バス運転手
・ダンプカー運転手
・F1レーサー
・バイク便ライダー
それぞれのジャンルでは一流かもしれないけど、
誰もそんな技術を習得したくないよセミナー。
この場合では、参加者は普通自動車の運転マナーを知りたいのに、
ポリシーなく特殊技能者を集めれば、来場者は喜ぶと思っている勘違い。
B。【1日でギターが弾けるようになる、スペシャルセミナー】
・吉田健二
・鈴木晃
・ミッチェル真吾
・ジョン・スペクター
・田所健太郎
「あんた誰?」っていう感じの、
誰が誰なのか知らないセミナー。
たいてい、企画者が思っているほど講師の知名度は無いもの。
ネームバリューで人を引き付けられないのであれば、実績をアピールすればいいのに、≪ついに吉田健二が喋る!≫とか自信満々に煽る。
最終的には、それぞれの講師のコアなファンしか集まらない勘違い。
C。【たった1日で!?
今までプロの間だけで語り継がれてきた、伝説のギター練習法が
1日限りであなたの前に! 超爆裂☆ギターテクニシャン
音速養成・スペシャルセミナー】・ギターの腕も超一流 / プロ・トランペッター 吉田健二
・元プロミュージシャン / 現在は自転車屋経営 鈴木晃
・入場曲は自分で作曲 / プロレスラー ミッチェル真吾
・音色の聞き分けは世界一? / ピアニスト ジョン・スペクター
・ギターの知識は一級品 / ギターメーカーの営業マン 田所健太郎
キャッチコピーには<これでもか!>と煽り文句が並ぶのだが、そりゃ…私よりは凄いかもしれないけど…的な
全然プロフェッショナルじゃないセミナー。
意外にこの勘違いがけっこう多い。
テーマありきで講師が後付けの、
コピーライティング重視型勘違い。
D。【トップ起業家が教える、副業錬金術セミナー】
・せどりで独立した人
・アフィリエイトで稼いでいる人
・株を運用している人
・不動産投資家
・FXデイトレーダー
これも多い。色々なジャンルを一気に見れれば喜ぶと思うのか、
具材はみ出る、疲れるちゃんこ鍋セミナー。
≪1種類に集中した方が効果が大きい≫のに、様々なジャンルを無理やり見せてしまう勘違い。テーマの柱もないので、結局芯がブレまくる。なんだか豪華で得した気分だけど、思ったよりも身にならない勘違い。
同じ、≪様々なジャンルを見せる≫でも、下記のようなパターンはOK。
E。【世界各国のシェフが一流レシピを大公開】
・イタリアン
・フレンチ
・中華料理
・タイ料理
・和食
料理のように、≪特定のジャンルにこだわらず習得したい≫と人が思っているものに関しては、ノンジャンルのプロを集めてセミナーを開催すると喜ばれる場合が多い。
≪全てを吸収したい≫と思うものでなければ、複数講師のセミナーはやる意味無しです。
そして、理想のパターンは…
【彼の誕生日には自分の手作りケーキで♪ 自作ケーキ講座】
・いま人気のケーキとは? / ケーキ研究家
・スポンジケーキの焼き方 / 人気ケーキ店のオーナー
・季節のフルーツの選び方 / 有名フルーツパーラー店主
・プロ級デコレーション講座 / デコレーションチャンピオン
・ラッピングの仕方 / ラッピング教室の先生
■①「最終到達点が明確であること」
*彼氏の誕生日に手作りケーキをプレゼントして喜んでもらうためのセミナー。
■②「全セミナーが、必要な順番に並んでいること」
*どんなケーキを作るかから始まり、完成品のラッピングまで。順番に覚えるべき講座が並んでいて、吸収も早いし飽きない。
③「それぞれの分野のスペシャリストが講師である」
*ケーキ職人なら一人で全部できるのだが、あえて経営者やチャンピオンなど実績のある講師を複数集め安心感と豪華さを演出。
④「全てを吸収したいと思わせる」
*なぜなら、講義の全てが揃ってこそ≪手作り≫ケーキだから。そして、全てを知れば全体のスキルもアップする。
つまり、再度確認すると…
・「ビジョンが明確」
・「必要順に並んでいる」
・「講師が実績のある専門家」
・「全て吸収したい内容」
この4つをきちんと把握して開催されているのが、理想の≪複数講師による合同セミナー≫です。