飛び込み営業でも、物販でも
もちろんインターネットビジネスであっても
最終的に購入(契約)させるまでに超えなくてはいけない壁。
その壁の事を、通称で『3つのNOT』と呼びます。
(1)≪Not listen≫ 聴かない
つまり、こちらの話を聴こうとしていません。
これから商品説明を始めようとしても
相手は、はなから聴く気すらありません。
この時点で何を言っても無理なんです。
まずは、相手の心を開かせてその壁を越えること。
それには≪つかみ≫が大切です。
3つの壁を越えるのは、相手でしかありません。
つまり、自分で越えたい!と思わせればいいので
ここでは≪相手に興味を持ってもらう≫事が重要。
この時点で売り込んでも、当然結果は見えてますね。
飛び込み営業を例にとれば
自己紹介から始まり、世間話でもいいでしょう。
お客様のファッションやアクセサリーを褒めるのもいいでしょう。
まずは、相手に話を聞く姿勢をつくらせること。
ファーストインプレッションが重要です。
ホームページや、ブログも同じですね。
トップ画像がみなさん派手になっていく傾向は
それが原因かもしれません。
ホームページは、それこそシビアです。
訪問販売であれば、相手が玄関のドアを閉めようとしても
強引に押さえることが出来ます(訴えられますがww)
しかし、ネットの場合はすぐにページが
閉じられてしまいます。
ネットサーフィンという言葉が流行したように
訪問者は気楽な気持ちで徘徊しています。
(もちろんそうじゃない人もいますが)
気楽に訪れた訪問者は
気楽に去っていきます。
マーケッターは商人です。
気持ち的には≪芸人≫になったつもりで。
それくらいの気持ちでつかみを大事にしてみましょう。
聴いてくれないお客様にはつかみが重要。
最初にインパクトを持ってきましょう。
(2)≪Not believes≫ 信じない。
相手があなたの話を聴いてくれたとしても
全てを受け入れてくれてる訳ではありません。
人間は疑り深い動物ですから。
防衛本能で、自分の知らない情報は
無意識に警戒するようです。
まずは、あなたを信じさせ
その話を信じさせ
そして商品を信じさせないといけません。
この壁を越えさせるにはどうするか?
先ほども防衛本能と言いましたが
基本的に人は、我が身が可愛いものです。
それは当然ですよね?
『出来ることなら、騙されたくない』
そう考えています。
しかし、その反面では人間の汚い部分が
『出来ることなら、≪私だけ≫騙されたくない』
という一言を隠しています。
誰でも、自分だけ・一人だけというのは不安なものです。
ですから訪問販売では『みなさん使ってらっしゃいますよ』
というような売り文句を使います。
訪問販売の場合、よく「説明会」なるものを開催します。
これはある場所に大勢の見込み客を集めて
一斉に説明するものですね。
この方法をなぜとるのか?
人間の防衛本能と集団心理を利用しているのです。
≪私だけじゃないから安心≫と思わせるのです。
あ、ちょっと話がそれましたが…
この≪大勢だから≫≪みんな使っているから≫
という部分を最大限にアピールします。
利用者の声とか、
紹介されている新聞や書籍の説明
または販売実績や、クレーム数などの数字など。
とにかくデータとして見せます。
日本人は特に農耕民族ですので、集団生活が主体です。
仲間はずれは嫌なんです。
ですから、他のひとのコメントや
他の人が買っている実績を数字や文字でみせられると
安心する傾向にあります。
その反面、欧米人は狩猟民族ですので
基本的に猟場に自分で入り込み、獲物をしとめます。
それが本能ですから、集団心理はあまり働きません。
国土や人口にこれだけ差がありながら
怪しい宗教法人が日本に圧倒的に多いのは
この集団心理(村意識)が原因なのでしょう
2つ目の壁を越えさせるには
まわりの人たちの意見を出来るだけ提示すること。
それだけで、あなたの話を信じてくれる度合いが
飛躍的にアップします。
信じないお客様には「私だけじゃない」と思わせよう。
他人の意見、掲載メディア、参考資料を提示するとなお信じてくれやすくなります。
(3)≪Not Action≫ 行動しない。
あなたの話を聴く姿勢が出来ました。
そして、内容も信じさせる事ができました。
ではすぐに購入か?といえば、それは違います。
その場では、その内容に賛同し
テンションも上がっているのですが…
この熱というのは長続きしません。
すこしでも時間がたつと
どんどん低下してきます。
そして最終的には≪ま、いいか≫になります。
たとえば、八百屋さんに新鮮なメロンが入荷しました。
そこで店長は、道ゆく奥さんに声をかけます。
『そこの綺麗な奥さん!そうそう、アナタよ!
凄いものが入荷しちゃったのよ、ちょっと見て。
奥さん綺麗だから、特別だよ~』
これだけで≪Not listen≫の壁を越えました(笑)
つかみは何でもいいんです。
相手に聞く姿勢をとらせればいいのですから。
さらに八百屋トークは続きます。
『このメロンね、静岡産のクラウンメロンって言ってね
農林水産大臣賞を受賞した、すんごいメロンなのよ。
ほらほら、コレ見て ね? 新聞にも載ってるでしょ?』
『ここに載ってる価格みてよコレ! 1個¥31,500よ!
ね? 笑っちゃうでしょ?』
『でもこれが本物かどうか信じて無いでしょ?
ほら、生産者の紹介が顔写真つきで載ってるの。
これはメロン生産の第一人者 丹羽さんってのよ』
『あ、こっちの雑誌見てみて。
ね?丹羽さん載ってるでしょ?
農林水産大臣賞の他に、品評会でも金賞とってるのよ』
矢継ぎ早の説明と
新聞&生産者紹介&雑誌の登場で、お客さんは
このメロンが素晴らしいものだと認識しました。
2つ目の壁≪Not believes≫を越えました。
そんなメロン見たこと無いお客さんは
テンションが上がりきってます。
それでも
≪そうね、1日考えてまた明日くるわ≫
と帰ってしまっては、ほぼ確実に戻ってきません。
自宅に帰り、家族に相談し
冷静に金額を考えてみるうちにテンションが下がります。
気づけばまったく興味も無くなるかもしれません。
明日になったら八百屋でみたメロンの存在すら
綺麗さっぱり忘れているかもしれません(笑)
ここで越えるべき壁が最後の
≪Not action≫なんですね。
お客さんのテンションが上がっているうちに
購入させる方向へ気持ちを誘導します。
具体的には
『あ、でも奥さん!¥30,000は高いとか思ってるでしょ?
じゃぁ半分のハーフサイズにしちゃう。
これで¥15,000 どうだ!』
『え?まだ高い?
じゃぁハーフサイズのハーフサイズ、4分の1だ。
これで¥7,500! どうだ!』
『まだ駄目かい?
じゃぁ、奥さんだけの特別出血サービスだ
これを¥6,000でどうだ! 持ってけ泥棒♪』
こんな流れで、購入に誘導するわけですね(笑)
上野のアメ横の売り子さんたちは本当に上手ですよ。
一見お客さんと値引き交渉しているようでも
じつは購入者の興奮度を上げているんですから。
テンションを落とさせないためですね。
それ以外でも
インターネットで物を販売しているのでしたら
購入までの道筋を教えてあげる事です。
物販系のホームページで
商品説明や商品画像のすぐ横に
≪ご注文はこちら≫と書いてあるのは、その理由。
せっかく買う気になったお客さんが
他の情報を見ているうちにテンションが下がる
それを防いでいるんですね。
デパートや洋服屋の店員が説明のあと
『じゃぁ、これ頂くわ』とか言おうもんなら
すぐにレジに連れて行かれます(笑)
これもその為ですね。
つまり、最後の壁≪Not action≫
その壁を越えさせるには
・テンションを落とさない
・購入までの道筋を誘導する
これだけです。
この流れをふんでゆけば
何かを販売するときに越えなくてはならない
『3つのNOT』を簡単に越えられるでしょう。
あなたも、どこかのセールスマンや
優良ショップの店員さんのセールストークに
耳を傾けてください。
この『3つのNOT』を越えるように
話をしているはずですから。
行動しないお客様には、とにかく
購入テンションを落とさせないで、成約まで迅速に誘導すると効果的です。