成熟期で燃え、衰退期で狂喜乱舞。
先日、ミーティング中に
成熟した市場ほど チャンスは多いよね
という意見が出た。そう、その通りなのだ。
「そこか!」「そうきたか!」「なるほどぉ!!」と、
新しいビジネスを興すときに必要なのは「驚き」。
実は儲かるかどうかでは無い。
利用する人間、つまりお金を落とすお客様をいかに驚かすか。
そこが重要。
驚かすとはどういうことか?
それは予定調和を崩すこと。
予定調和と言っても「ライプニッツ」とか「モナド論」など難しい話はしない。
自分の思った通りに完結する事という意味である。
映画やドラマもそう。自分が思った通りの展開や結末を迎えたとしたら
人気なんて出ないでしょう。
人は、予定調和が崩されることを期待しています
貴重な時間を浪費して、予定調和を崩してくれるドラマを見ます。
お金を払って、自分で移動してまで映画館で映画を見ます。
テトリスのように「解く」ことが目的だったパズルに
ロールプレイングゲームの成長、新化、パーティー要素などをプラスして
ヒットしたパズドラこと「パズル&ドラゴン」。
ネットでクレジットカード番号を入力して買い物するのが危険だと
思われていた時代に、瞬く間にネットショッピングを普及させた「楽天市場」。
自分の個人情報をネットに流出するのが敬遠されていたのにもかかわらず、
匿名ではなく実名制を導入した「facebook」も結局いまでは市民権を得ました。
それぞれの収益モデルは違っていますが全てに共通するのは、
一般的に常識と思われていた予定調和を崩している点。
その予定調和という常識が強固であればあるほど崩した時の衝撃は大きく、
人の関心を集める事が出来るんですな。
常識が強固。つまり、
その常識が存在する市場が成熟していればいるほど利用している人は
「あたりまえ」を多く抱えています。
まずは、参入市場の「あたりまえ」をピックアップし
それらの逆を考えてみると簡単にチャンスが見えてくる。
お金を払って物を受けとるのがショッピングであれば、
不要な品に報酬をつけて引き取ってもらうビジネスは?
用意された答えを導くのがクイズであれば最初に答えを渡して、
問題も考えてもらうゲームは?
自分が「面白そう」と思う本を買うのが書店のあたりまえならば、
他人が「面白い」と思う本が配達される書店は?
とかとか。
成熟市場ほどあたりまえが氾濫している。
そう考えると、後発組が苦戦するといった「あたりまえ」すら
覆されるわけ。
誕生期、成長期、成熟期、衰退期と言われる成長曲線。
成熟期や衰退期から参入しても勝ち目がないと考えられているけども
実はそんな事はないわけで。
誕生期や成長期は参入がしやすいというだけ。
成熟期や衰退期のほうがチャンスは多いという盲点。
むしろライバルが少なかったりする。
「あたりまえ」を壊せばビジネスになるという「あたりまえ」