生存記録と備忘録

  1. ETC...

他者評価よりも自己評価を求める、競争思考のない「ゆとり世代」に仕事を頼むには

ゆとり世代、さとり世代、そんな若者が社会に出始め
ビジネスとして接する機会も多くなってきた。

むろん、全員が全員ダメな訳ではない。優秀な方もたくさんいます。
ただどうやっても使えない人間の比率は確実に上がっていると思う。
絶対数が少ないのに(私の頃はベビーブーム)イラっとする社員に
出会う確率は確実に増えている気がする。

◆ゆとり世代は、甘やかされ世代

そもそも、ゆとり世代とか後付けのカテゴライズではあるが
その本質は「甘やかされ世代」だと思っている。

世はバブルが終わり不景気に突入。
それど同時に少子高齢化時代。
お年寄りが増え、いたわりの心が大切になってくる。
そして災害が増え、支え合いや助け合いの精神が美徳とされてくる。

もちろん、それは大事な心です。
ですがいたわりの心、支え合いの心が強調され過ぎて
競争心が無くなってきていることも事実。

何かあったら、誰かを助ける。 それは大事なこと。
でも同時に、転じて何かあったら他人が助けてくれると信じてる。
ここが問題。

仕事上でも「出来ませんでした」という選択肢がない事を理解していない。
出来なくても誰か助けてくれるという安心感がある。

では、なぜ出来なくなる前に相談できないか?
誰が助けてくれると思うならば、すぐに助けを求めるものだが
それもせずに最後のギリギリになって「出来ませんでした」と言う。
そんな若者が多い理由は何か?

◆他者評価よりも自己評価

答え:求めているものが違うから。

ベビーブームやバブル期世代の人間は、とにかくライバルが多く
競争原理がつねに渦巻いていた。
良い傾向とは思わないが、少しでもライバルを出し抜こうと必死だった。

しかも今ほどベンチャーや起業自体が認知されていない時代。
とにかく他人からの評価が全ての時代だった。

学校では、自分一人で頑張れば勉強も好成績を残せる。
でもそれも目的は「評価の獲得」。
ライバルよりも少しでも良い学校に入学するための競争原理。

なぜ良い学校に入るのか?
良い学歴を身に着けて、ライバルよりも良い会社に入るため。

良い会社に入ったらそれで競争が終わるかと言えばそうではない。
上司に評価されて、出世することが第一目的となる。

上司に評価されるためにはどうする?
取引先に評価されて、良い成績を残す必要がある。

というように、バブル&ベビーブーム世代は
常に「評価」を得るために「競争」するのが常識だった。
もはやそれが全てを支配していた時代。

しかし、時は流れバブルも崩壊し、少子化時代に突入すると
競争時代は「個」の時代に突入する。

「本当の自分を解ってほしい」
「自分らしい生き方がしたい」
「他人の評価よりも自己満足」

それはそれで素晴らしいと思う。
むしろ、私も他人を蹴落として評価を集める競争社会より
自分自身が好きなように、自分らしく生きる事を望むタイプ。

しかしそれは、負の感情も同時に生み出した。

「他人に評価されなくてもいい」
「自分が自分に満足できるかどうかが大事」

だから、仕事を依頼しても
「成果を残して上司に評価される」よりも
「自分は一生懸命頑張った」という自己評価を求めてしまう。

結果が全てと言うけれど、
そもそも、その結果が「成果」という外に向けてのベクトルではなく
「自己評価」という内側に向かってのベクトルなのだから、
交わるはずがない。

◆褒めても伸びる訳じゃない

「一生懸命頑張ったなぁ。偉いぞ!」と
では、褒めて伸ばすのはどうだろうか?

悲しいかな、それもそれほど効果は無い。
既に少子化時代、一人っ子が多く、愛情たっぷりに育てられている。
褒められることに慣れ過ぎているんですね。

褒めたところで「嬉しい」と思うかもしれないが
それは自己評価ではない。あたりまえなのだ。

では怒ってみたら?

怒っている間は深く反省している態度を取る。
しかしそのベクトルは「早く終わらないかな」と考えている。

なぜか?

怒られている意味を理解して、自分を成長させようとしないから。
自分を成長させて他人から評価を得ることを望んでいないから。

「怒られている自分」という状態は自己評価に値しない。
むしろ辛くてしょうがない。
だから、怒られている意味を理解して成長するよりも
「怒られている自分」という時間から早く脱出したいと願う
目的はその一点。

その結果、数日たつとまた同じことを繰り返す。
そりゃそうだ。怒られた理由を改善しようとは思っていないのだから。

◆ゆとり世代に仕事をさせるには

人は人を変えるほど偉くはない。

だから、この世代にいくら成果を求めても結果が伴わない。
褒めたところでそれが普通なのだから感情は揺らがない。
怒ったところでその時間を早く終わらすことしか考えない。

であれば、こちらが望む結果(仕事)を出せるように
事細かに指示を出すしかない。

相手を理解し、受入れ、理想通りに動いてくれるよう
お膳立てをするしか方法がないのである。

何度も書くが、今の世代が全員こうだとは言わない。
ただ、こういった人が増えた事は事実。
それを嘆くよりも、その世代の思想を理解し
それに見合った付き合い方をしていくしか
方法がないのである。

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